引き寄せの法則の神髄というのは、言ってみれば「今この瞬間に集中し、やりたいことをやり続ける」というものだ。
熱中する、とかワクワクする、というのも結局のところこのことを示している。その時々でやりたいことをやり続けていれば良いだけの、簡単な話だ。
だが、私は昔似たようなことを教えられた時、こう考えた。「やりたいことと言われても、自分のやりたいことなんて全くわからない」と。
将来のため、今を犠牲にして努力する生き方が染みついていた昔の私は、突然そんなことを言われても困惑するだけだった。今というのは、成し遂げられるかどうか解らない未来の幸福と安心のためにあり、決してやりたいことをやるための時間ではなかった。世間一般からしたら比較的常識的かもしれないが、今の私からすれば狂気の沙汰にすら思えてくる。
それはそれとして、昔の私と同じように「自分のやりたいことがわからない」という人も居ると思う。
そこで、今回は自分が今やりたいことは何なのかが解る質問を書いていく。
自分のやりたいことを明らかにする自問
その質問というのは、「もし自分が何をしていても安心して幸せに暮らしていけるのなら何をする?」というものと、「もし自分が絶対に成功できるという保証があれば、何を願う?」というものだ。
「何をしていても安心して幸せ」というのは、もちろん心配事が何一つない状態ということを意味している。やりたいことはなんでもできて、お金や人間関係などの心配なんて、今もこれからも何一つなく、過去のトラウマも何もない。そんな状態だ。
そういった状態になった時、自分は何を望むだろうか。あるいは、二つ目に書いたように、絶対に成功できる保証があるとすれば、どんなことをするだろうか。この質問の答えは、あなたにとってとても大切なものだ。
思ったよりも多くの人間が、自分の望みというものをわかっていない。
大抵の時間が、ただ漫然と消費されている。自分の心配事に対処するだけであったり、ただ悩んで身動きが取れなくなったり、やりたくもないことをやらねばならないと思ってしまったり。
こうして、やりたいことをやる時間が減っていき、思考が作り出した問題に対処するためだけに充てられる。これではやりたいことが解らなくなるのは当たり前だ。
だからこそ、上に書いた質問を自分に問いかけてみて欲しい。そして、そこから出てきた答えをやる時間を少しずつ確保していってほしい。それが、あなたの人生を確実に、良い方向へと変えていく。
もし、上の質問をしてみても何も出てこなかった場合は、別に心配せず「出てこなかった。まぁいいや」とでも放っておけば良い。気休めではなく、本当に放っておくだけで良い。それだけでも、答えがわかるようなことが必ず引き寄せられてくるからだ。むしろ、思考で無理やり引き出そうとするよりよっぽどマシだろう。
人間は本来、やりたいことをやり続けるだけで、なんの心配も不安もなく、幸せに願いを叶えられるようになっている。
このことは、引き寄せの法則を知っている人ならばよく聞いたことはあるだろう。しかし、それを実感するのは難しいという人は多いと思う。
だからこそ、まずはちょっとした時間だけでも良いので、過去や未来のことを考えず、今この瞬間を楽しめるようなことをしてみてほしい。
そう、人生の幸福やら成功といったものの原理は、たったそれだけのシンプルなことだ。
過去や未来といった概念を忘れて、今この瞬間を生きてみよう。不幸と不安は見る見るうちに消えていき、幸福はどんどん拡大していく。今という瞬間の偉大さを、是非とも実感してほしい。それは、特別でもなんでもなく、誰にでもできるとても簡単なことなのだ。
では、今日はこの辺りで。あなたに幸せが訪れますように。